別府温泉には、共同浴場が約150か所点在しています。どこも入浴料は100～200円なのに、源泉100％を誇る名銭湯ばかり！別府に行ったら、ぜひ一度は、情緒あふれる共同浴場の温泉に行ってみたいですね。ここでは別府駅に近い、大変特徴のある共同浴場を4軒、紹介します。

共同浴場とは、地域住民のために運営されている浴場施設。多くは明治時代から続いている市営の温泉で、温泉の湯量豊富な別府では、自宅ではなく共同浴場でお風呂に入る人も多くいます。何しろ源泉かけ流し！そして特徴は半地下式の浴室で、脱衣所と浴槽がひとつの浴室内にあるスタイルが定番です。

湯は熱いことがあるので、そのときは水で薄めてもいいのですが、周りの人に一声掛けてからのほうがいいでしょう。シャワーがないことが多いので、先に掛け湯をしてから湯船に入ります。シャンプーなどのアメニティは有料が多いので、持参したほうがいいですよ。

◆竹瓦温泉（たけがわらおんせん）

その素晴らしい風情と明治12年創設という歴史から、別府温泉の象徴的共同浴場。別府駅から南東へ徒歩10分ぐらい。歓楽街を抜けたところにあります。今の建物は昭和13年に建て替えられたものですが、四国の道後温泉などでも見かけるような、唐破風（からはふ）造りの屋根をもつ堂々とした建築。天井の高い半地下式浴場は、別府の共同浴場ならではの造りです。

湯は、男湯と女湯で泉質が異なりますが、そんなにクセのない源泉。42～43度ぐらいのやや熱い湯です。また、砂湯（浴衣を着用して、横たわると砂かけさんが砂をかけてくれます。内湯とはまた違う泉質の源泉使用）もあります。

ロビーの大広間や大きな柱時計など、とても居心地が良く、湯から上がってもいつまでも居たくなるような空間。温泉好きなら、ぜひ一度、訪れる価値のある共同温泉です。

＜竹瓦温泉（たけがわらおんせん）＞
別府市元町16-23
0977-23-1585
【普通浴】6:30～22:30【砂湯】8:00～22:30
休館日:毎月第3水曜日（祝日の場合翌日）
普通入浴：100円
砂湯：1030円

◆駅前高等温泉（えきまえこうとうおんせん）

大正ロマンを感じさせる洋館の建物が素敵な、大正13年（1924年）建設の大変こじんまりとした共同浴場です。別府駅東口から徒歩約１分と、立地は最高！

お湯は、「ぬる湯」（昔は高等湯と言っていたそうです）と「あつ湯」（昔は並湯と言っていたようです）があり、「ぬる湯」には、さらに熱い湯とぬゆい湯の２つの浴槽があります。ぬるい湯は、長湯をしたい人向き。湯の香りの楽しみながら長湯をすると、肌がどんどん元気になる気がする、という人もいます。

浴槽はいずれも狭いのですが、時間によっては、まるで貸切のようになり大変気持ちよく入れます。ぬる湯には、シャワー・カランがあるのですが、女性の洗髪には別途料金（20円ぐらい）がかかります。

駅前なので、電車を待つ時間などに利用する人も！また2階には素泊まりができる場所があり、早朝の旅立ちの人などが利用しているようです。

＜駅前高等温泉（えきまえこうとうおんせん）＞
大分県別府市駅前町13-14
0977-21-0541
入浴料：ぬる湯・あつ湯　各200円

◆田の湯温泉（たのゆおんせん）

別府駅から徒歩5分。マンションなどが立ち並ぶ住宅街にある共同浴場です。建てられたのは江戸時代という、大変歴史のある温泉施設。以前は、名前のように田んぼの中にあり農業作業のあと村人たちが訪れていたと言います。

別府の共同浴場に多い「小判型の湯舟」にあふれる源泉は、やや熱め。浴槽には、ひなびた風情が漂い、温泉好きにはたまりません。

＜田の湯温泉＞
別府市田の湯町4-23
0977-21-1381
6:30～22:30
休館日：年末大掃除日（不定）
★入口スロープ、段差なし、浴槽手すり
入浴料：100円

◆海門寺（かいもんじ）温泉・・・リニューアルでシャワーもあります！

2010年にリニューアルした市営温泉。浴室の中央に浴槽があるという、昔からの雰囲気を残していますが、バリアフリーとなり、シャワーもある近代的で機能的な共同浴場となりました。あつ湯とぬる湯、2つの浴槽があります。その近代的機能から、観光客も多い共同温泉です。

★入口スロープ、段差なし、多目的トイレ、車いす浴室入室可能、浴槽手すり、車いす2台設置

＜海門寺（かいもんじ）温泉＞
別府市北浜2丁目3番2号
0977-22-3625
6:30～22:30
休館日：年末大掃除日（不定）
入浴料：100円